【国際女性デー】女性を元気づけるブラジル音楽13選

【国際女性デー】女性を元気づけるブラジル音楽13選

3月8日は”国際女性デー”。

ブラジルでも毎年イベントやライブが開催されたり、特集記事が書かれたりして結構盛り上がりますが、

当ジョルナル・コルデルでも、女性のパワーがみなぎる曲をチョイスしてみました。



①Pitty / Desconstruindo Amélia

サルバドール出身のロックシンガー、Pittyが歌うこの曲は、多くの人々が「女性がやるべきと思っていること」に疑問を呈していて、「Ai que saudade da Amélia」という曲(1942年の曲!)に応える形になっています。

今じゃ18歳より30歳の方が良い
バルザック(※)すら予知できなかったこと
家事、仕事、子育ての後に
ナイトライフを楽しむの
ごまかして毎日疲れるまで前に進む
そうして彼女は変わる決意をする
形勢を変えゲームに参加する
自分をいたわることにこだわるの
男に仕えるわけでもない、男の”モノ”でもない
あなたが変わりたくないなら、彼女だってそうよ

(※バルザック=「30歳の女性」を書いたフランスの小説家)

②Valesca Popozuda / Tá pra nascer homem que vai mandar em mim

ファンキ歌手、ヴァレスカ・ポポズーダの曲。タイトルは「私に命令する男がうまれようとしてる」といったところで、タイトル自体が女性の人生をコントロールできると思っている男性へのアンチテーゼとなっています。

彼の顔に恥なんてめったに見られない
私の名前すら知らないのにもう欲しがってる
男に頼ったことなんて一度たりともない

③Karol Conka / Tombei

ヒップホップ系シンガー、リオオリンピック開会式にも出演したカロウ・コンカはこの曲以外でも「女性が毅然とした態度を持ち、女性を見下したいような人の意見は気にするべきでない」ということを訴え続けています。

④MC Carol e Karol Conka / 100% Feminista

先ほど紹介したカロウ・コンカと、MCカロウの曲。こちらはタイトルからして分かりやすいですが、女性(黒人女性)に対するドメスティックバイオレンスについて、パワフルなリズムにのせて歌っています。

私は女 私は黒人女性
私の髪は硬い
強くて 権威がある
時々もろいのは認める
でもそのもろさは私の力を弱めるものではない
私こそが決める
皿洗いはしない
私は自立した女 抑圧は認めない
その声をおさえて その手を下ろして

⑤Yzalú / Mulheres Negras

イザルーはまだそんなに知名度は高くないですが、BaianaSystemとの「Eu Quero É Botar Meu Bloco na Rua」のコラボは話題に。

この曲「Mulheres Negras」は発表以降、黒人女性の活動のシンボルのひとつになっています。

上の動画の終盤で、感極まって涙ぐんでしまうところは、グッときますね。

2016年には『Minha Bossa é Treta』というアルバムをリリースしており、これにもフェミニズムや人種差別について歌っている曲を収録しています。

『Minha Bossa é Treta』は2016年アメリカのRate Your Musicというサイトで、CéuやMetá Metá、Rashidなどと共にベストアルバムのひとつにも選ばれているんです!

⑥MC Soffia / Menina Pretinha

サンパウロ生まれのMCソフィア。当時12歳ながら、自分で作詞。訳してしまうと韻を踏んでいるのがわからなくなってしまいますが、ぜひ歌詞を知ってもらいたいので訳します。

メニーナ・プレチーニャ エキゾチックは美じゃない
あなたはかわいらしい女の子なんかじゃない
あなたは女王
私の人形を返して
その人形で遊びたいの
黒人の子の人形 どこにやったの?
子供のうちは楽しみたい
バービーも素敵だけどマケーナの方が好き
グリオの歴史を知ってる
私は黒人で、自分の色に誇りを持ってる

⑦Rita Lee & Zelia Duncan / Pagu

ヒタ・リーとゼリア・ドゥンカンの共作。ブラジルのフェミニズム運動を引っ張ってきた、作家でジャーナリストのPatrícia Rehder Galvão(Pagu)にインスピレーションを受けて作った曲。魔女狩りの被害を受けてきた女性についても歌っています。

⑧Elza Soares / Maria da Vila Matilde

この曲は女性に対する暴力、特に夫や恋人から受ける家庭内暴力について歌っています。

私の携帯はどこ?
180番(※)に電話する
あなたの名前を通報する
私の住所を伝える
あなたはもうここに入れない
あなたのことなんか知らないって言うわ
もし何かしたら 熱湯をかける
犬を放って あなたを指差し
捕まえろと叫ぶわ
あなたが近所の人の前で走って逃げ回るのを見てみたい
そして私に手をあげたことをあなたは悔やむの

※180番は国が設けた女性のための電話相談窓口

⑨Simone & Simaria feat. Anitta / Loka

セルタネージョ姉妹デュオのシモーネ&シマリアと、アニッタのコラボ。

恋人と別れた女友達に、あんな男忘れて夜を楽しんじゃいなさいとアドバイスしている曲です!

失恋してモヤモヤしている時にこの曲で踊るのがおすすめです!

そんな男はほっといて
あなたはただ間違った男を選んだだけ
あなたの過去のせいで今苦しむなんて
こぼれたミルクを嘆いて何になる?
あの服を着て口紅をつけて
車に乗ってボリューム上げるの

⑩Flora Matos / Preta de Quebrada

1988年ブラジリア生まれのラッパー、フローラ・マトスの曲。

発表してからすぐにファンから反響があり、本人によれば「気づいた時にはコメント500件、2万回再生されていた」とのこと。

自立した女性の力強さが歌詞に現れています。

本を表紙で判断するようなこと
彼女がカワイイのはわかってる
でもごめんなさい それは何の意味もないの
家にこもってないで 自分と向き合って
自分自身を愛することが最大の治療だってことを思い出す時

私はお金持ちになる
どの男にも頼ることなく
私の道を進む
私は黙りこまない女性の見本


⑪IZA / Quem Sabe Sou Eu

リオデジャネイロ出身のR&B系シンガー、イザ。

私に命令できるのは私だけ、髪型も服装も自分の好きなようにする。
気に入らないなら、それはあなたの問題。

というように男性の言いなりになるべきではないということを伝える歌です。

⑫Respeita As Minas / Kell Smith

以前こちらのブログでも紹介したケル・スミスの「Respeita as Mina」。

参考) Kell Smith / Nossa Conversa

タイトルはブラジルでの女性運動でもよく使われているフレーズで「女性をリスペクトして」という意味です。

⑬Ana Cañas / Respeita

ロック系シンガーのアナ・カニャスの曲。

こちらのMVにはアーティストや女優を含む総勢86名の女性が出演し、女性への暴力がなくなってほしいとの思いを込めて作られました。

歌手では上記でも紹介したエルザ・ソアレス、ゼリア・ダンカンなどが出演しています。

アナ・カニャスによれば、出演者それぞれに対し、目を閉じて過去に受けてきたハラスメントについて思い出すように頼んだそうです。

そのあとに目を開けた瞬間の、それぞれの女性の表情を、カメラは切り取ります。

撮影現場では、叫ぶ人、泣き出す人もいたそうで、 MVからは社会的な階級や肌の色や年齢に関係なく、それぞれの女性が背負っている感情の一部が垣間見れます。

私が感銘を受けたのは、アナ・カニャス自身が、2013年にTwitterでこんな発言をしていたことです。

私はフェミニズムもマチズムも好きではない。人間が好きで、性別の想像上の境界に関わらずその人がその人らしくいれることが好き。

まとめ:本当に大事なこと

本当に大事なのは、男性優位でも女性優位になることでもなく、全ての人間がその人らしくあることをリスペクトし合うことだと、私も思います。

(そもそも性別も、生物学上では2つかもしれませんが、それぞれの心の中にそれぞれの性別があると思っています。)

ただ、現状として、ブラジルでは女性をリスペクトしない男性も多く、家庭内暴力や性犯罪、殺人事件も多発しています。

声すらあげることのできない女性もたくさんいる中、このような音楽の力が、誰かの人生を変えることもあるかもしれないですし、励まされている方もたくさんいると思います。

みんながみんなを大事にする社会になってほしいとの思いをこめてこの記事を書きました!

文・noriji

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