ブラジル音楽シーンを変える若手アーティスト11選

ブラジル音楽シーンを変える若手アーティスト11選

ブラジルのわりと真面目なビジネス系雑誌、EXAMEによる2017年7月の特集記事「11 bandas que estão mudando a música brasileira」(ブラジル音楽を変えつつある11バンド)にて、大学生時代もしくはもっと早くから音楽活動を始め、注目度が高まっている若手アーティストが紹介されていました。(記事の最後にリンク有)

この記事では、そのEXAMEで紹介された内容に、最新情報を追加してお届けします!



1. Dani Black / ダニ・ブラッキ

1987年12月8日生まれ。MPB新世代の中心人物の一人。2008年にFun Musicというブラジル最大の大学生アーティストのコンテストで初の優勝者となる。2009年に5 a Secoの創立メンバーのひとりとなるも、2010年にソロ活動専念のため脱退。
2011年にはBillboard Brasilの”今年注目の新星(Artista revelação)に選ばれる。すでにElba Ramalho(エルバ・ハマーリョ)やMaria Gadú(マリア・ガドゥ)、Milton Nascimento(ミルトン・ナシメント)とも共演するなど、本国でも注目度は高い。

2015年のアルバム『Dilúvio』日本語ディスクレビューはこちらから!
大洋レコードディスクユニオンラティーナ

また2017年11月にはシングル「A Vida É Cheia Dessas Coisas」をリリース。

2018年1月にはEP「Moska apresenta ZOOMBIDO」のDani Blackバージョンがデジタル配信のみでリリースされた。Paulinho Moskaがホストを務める2006年開始のTV番組「ZOOMBIDO」で収録されたもの。

2. As Bahias e a Cozinha Mineira / アス・バイーアス・イ・ア・コズィーニャ・ミネイラ

Raquel VirgíniaとAssucena Assucenaのボーカル2人組(As Bahias)と、Rafael Acerbiを含む5人組のバンドからなるグループ。Gal CostaやAmy Winehouseに影響を受けている。

元々はサンパウロ大学歴史学部の学生の頃に、RaquelとAssucena、ミナスジェライス出身のギタリストRafaelが出会ったことがきっかけで2011年に結成。ちなみにボーカルの二人はトランスセクシュアルで、現在29歳。大学時代のあだ名が二人とも”Bahia”だったそう。

ちなみにAssucenaはバイーア州出身。Raquelはサンパウロ出身だが、サルバドール(バイーア州)に数年住んでいたことがあり、トリオ・エレトリコに乗ってアシェを歌っていた!

2016年に出した1st.アルバム『Mulher』はロックやMPBの要素がミックスされ、フェミニズム、マチズム、同性愛嫌悪について歌っている。

2017年にはアルバム『Bixa』をリリース。シュールなリリックビデオが面白い!ちなみにこの左側がAssucenaで、右がアシェを歌っていたというRaquelです。

3. Brvnks / ブルンキス

21歳のBruna Guimarãesがボーカルの、ゴイアニアのロックバンド。
2016年にEP『Lanches』をリリース。4曲ともBrunaがよく食べるジャンクフードにインスピレーションを受けて作られた曲。
Brunaは、「こんな多くの人が気に入ってくれるとは想像もせずに、全て家で収録したの。その辺でジャンクフードを食べて、ばかなことを言ってるありのままの私が現れてる。だからこそ、みんな身近なものとして受け入れてくれたんだと思う」とRolling Stoneのインタビューで語っている。この脱力ローファイ系が、クセになるかも?

4. Ventre / ヴェントリ

リオデジャネイロ出身の、Larissa Conforto (Dr.)、おそらく日系人のHugo Noguchi (Ba.) そしてGabriel Ventura (Gt, Vo)の3人組のバンド。

日本語で”抱きしめとキス”(!)と書かれたこのジャケットに見覚えのある人もいるのではないだろうか?


2015年にリオデジャネイロのImperatorで行われたライブのDVDが公式チャンネルでフルで見られるのでどうぞ!

5. Selvagens à Procura de Lei / セウヴァジェンス・ア・プロクラ・ヂ・レイ

2009年結成、セアラー州のバンド。バンド名は、社会学の授業中に思いついたものだそう。
2016年には「Tarde Livre」という曲が、Rolling Stone Brasilの読者投票で今年最も良かった曲1位に選ばれた。同年、クラウドファンディングによりアルバム「Praieiro」をリリース。

2018年3月9日には新曲「Gostar Só Dela」をリリースしたばかり。来週末にサンパウロ行われるロラパルーザにも参加が決定しているなど注目のバンドだ。

6. Codinome Winchester / コーヂノーミ・ウィンチェステル

マットグロッソ・ド・スル州のインディー、サイケデリック・ロック系のロックバンド。当初はマットグロッソドスル国立大学のイベントや、地元のイベントに出演。
2014年にはEP『10% Alien』をリリース。
2017年のロラパルーザにて、”Temos Vagas”という新人発掘投票企画(いわゆる”出れんの?サマソニ”のようなもの)で50バンド中投票1位を獲得し、ロラパルーザの出場枠を獲得。

7. Liniker / リニケル

Liniker e os Caramelowsのボーカル、1995年生まれ(22歳)のソウル、R&B系のLiniker(リニケル)は、力強い歌声で多くの人を惹きつける。口紅、スカート、ターバンに口ひげと、性別の枠を飛び越えて自らを表現している。
名前(本名)の由来は1986年Gary Linekerからきたものらしい。ミュージシャン一家に生まれ、幼い頃からサンバ、サンバロックやソウルを聴いて育つ。
(自らのアイデンティティを語ったRolling Stoneでのインタビューはとても興味深いので、今後機会があれば紹介します!ポルトガル語読める方は読んでみてください!)

2015年にバンドを結成し、同年にEP『Cru』、さらに2016年にアルバム『Remonta』をリリース。

そして2018年3月16日に新曲「LAVA」をリリースしたばかり!

8. Anavitória


当サイトの記事で紹介済みなので、ぜひ読んでください!!!
参考) 2018.3.4. AnavitóriaがBanda Evaの名曲をカバーしたEPリリース

9. Ana Muller / アナ・ムレール

大学の法学部に在籍していた頃から、インターネットに自作の曲をアップしじわじわと注目を集めるようになる。子どもの頃から作曲を始めていたが、11歳から24歳までうつ病に苦しんでいた。しかしそのことが内に秘めていた芸術面を開花させたようだ。
2017年にはEP『Ana Muller』をリリース。同じように精神的な病に苦しんだことのある全ての人に勇気をもたらす作品。

公式サイトがオシャレで、登録すれば音源ダウンロードもできるようなので気になる方はチェック→Ana Muller Oficial

10. Sara não tem nome / サラ・ナォン・テン・ノーミ

15歳の頃から作曲を始め、ミナスジェライス連邦大学で視覚芸術を学びながら、大学在籍中の2015年にインディーズアルバム『Ômega III』をリリース。こちらも、名前とメールアドレスを登録すれば公式サイトからダウンロードできる→Sara não tem nome Oficial

2017年7月には「Carne Vermelha」のPVを発表。

11. Filarmônica de Pasargáda / フィラルモーニカ・ヂ・パサルガーダ

バンドFilarmônica de Pasargádaの1st.アルバム『O Hábito da Força』は、実はなんとボーカルのMarcelo Segretoがサンパウロ大学内の音楽学校の卒業制作として作ったもの!2008年に同じ学部の同級生を集めて結成されたのがこのバンドである。2016年のアルバム『Algorritmos』は、携帯電話の電子音などが組み込まれていて面白い。

また、Tom Zé(トン・ゼー)やTim Bernardes(チン・ベルナルデス)とも共演歴がある。

こちらはチン・ベルナルデスとの共演「São S P」

日本語の作品レビューはこちら!
大洋レコードディスクユニオン

※参考)11 bandas que estão mudando a música brasileira – EXAME

文責・noriji

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